2015年7月11日土曜日

中国自動車メーカーに迫りくる不景気の嵐(1):中国市場はピークを過ぎたのか?

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サーチナニュース 2015-07-11 13:29
http://news.searchina.net/id/1580998?page=1

中国自動車メーカーに迫りくる「値引き競争」=中国メディア



 中国メディアの中国汽車報は6日、中国経済が中低速ながらも安定した成長を目指す「新常態(ニューノーマル)」の時代を迎えつつあるなかで、中国の自動車市場が減速していると伝え、外資メーカーが招いた価格競争が「中国の自主ブランドメーカーにまで延焼しようとしている」と伝えた。

 記事は、中国の経済成長は過去25年で最低の水準まで減速している
と伝え、GMやフォードを含めたグローバルメーカーも中国自動車市場の減速に対応すべく、値下げ幅を拡大していることを指摘した。

 さらに、中国汽車工業協会常務副会長の董揚氏が
 「価格競争による戦火はまもなく中国自動車市場全体へと延焼し、中国自主ブランドメーカーもすぐに巻き込まれることになる」
と述べ、今後数カ月において中国自主ブランドメーカーの大半は苦しい日々を過ごすことになるだろうと論じた。

 続けて、董揚氏の発言として、
 「一部の経営難の自主ブランドメーカーは盲目的な生産拡大を停止すべき」
と伝え、ただでさえ中国は自主ブランドメーカーが多すぎると指摘。
 さらに中国の自動車産業は生産能力の過剰という問題を抱えており、利益率が低く、競争力のない中国自主ブランドメーカーは価格競争が起きれば大きな打撃を受けるだろうと論じた。

 さらに記事は、
★.2015年1-5月における中国自動車市場の販売台数の伸びは2.1%に
とどまったと伝え、15年通年の伸びは14年の6.9%を大きく下回る可能性が高いと伝えた。
 中国では大きなシェアを獲得しているフォルクスワーゲンも主力車種の値下げ拡大を発表しており、中国自主ブランドメーカーもまもなく値下げ競争の波に飲み込まれることになると伝えた。



サーチナニュース 2015/07/14(火) 15:30
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0714&f=business_0714_057.shtml

中国自動車市場「成長鈍化」
・・・ディーラーは在庫圧力に苦しむ=中国メディア

 中国国営通信社の新華社は11日、過去10年間にわたって2桁台中国自動車市場の成長率が鈍化しつつあると伝え、
 「2015年の成長率は3%まで落ち込む見通し」
と報じた。

 記事は、中国汽車工業協会の発表として、15年上半期(1-6月)における自動車の生産台数は前年同期比2.6%増の1209万5000台、販売台数は同1.4%増の1185万300台にとどまったと紹介し、
 15年通年の販売台数の伸びは前年比3%増にとどまる可能性があるとした。

 さらに、中国自動車市場では過去に、前年比24%増の成長率を記録したこともあったと指摘し、
 「3%まで減速する見通しであるということは、
 中国自動車市場の成長が『微増』の時代を迎えたことを意味する」
と論じた。

 また、中国における自動車工業の一大拠点である吉林省長春市でこのほど行われた「国際汽車博覧会」では、展覧会会場において「自動車の値下げ販売のビラがあらゆる場所にあった」と指摘し、
 「自動車市場はあまりに不景気で、在庫圧力が強まっている」
と話す自動車ディーラーもいると伝えた。

 中国汽車流通協会によると、15年6月の自動車在庫指数は前月比7.3ポイント上昇の64.6ポイントに達したと言う。
 記事は、自動車の在庫量はすでに警戒水準を超えており、
 「需要が減退しており、ディーラーの在庫および経営に対する圧力が強まり続けていることを示す数字」
との見方を示した。



サーチナニュース  2015/07/25(土) 14:48
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0725&f=business_0725_010.shtml

中国で「需給バランス」崩壊! 
自動車を、そんなに作ってどこに売る?=中国メディア

 中国メディアの中国経済網は23日、中国の自動車市場では販売台数が減少すると同時に販売価格も下落傾向にあることを指摘し、中国自動車市場の成長が鈍化している背景について論じる記事を掲載した。

 記事はまず、
 「中国自動車市場は飽和してしまったのか」
と疑問を投げかけつつ、2014年末時点における中国の人口1000人あたりの自動車保有台数が105.83台と欧米の先進国を大きく下回っていることを指摘し、
 「まだ飽和状態にはない」と指摘した。

 続けて、それでも中国自動車市場では販売台数の伸びが鈍化し、販売価格も下落しているほか、在庫量も高止まりしていることを指摘、
 「中国で自動車が急に売れなくなってきた理由は需給バランスが崩れてしまったからだ」
と主張した。
 さらに、15年における中国自動車メーカーの生産能力は計3610万台に達する見込みだとし、
 「もっとも楽観的な販売台数予測の「2500万台」を大きく上回る」
と論じた。

 さらに、中国自動車市場の需要においては
 「人口1000人あたりの自動車保有台数は依然として欧米の水準を下回っており、
 中国の消費者の生活水準も向上を続けている」
とし、実需は存在すると指摘。

 一方で、中国の大都市は交通渋滞や大気汚染が深刻化しており、一部都市では自動車の購入制限も実施されていることを伝え、経済成長を主導してきた大都市で購入制限が行われていることを背景に、中国自動車市場の成長も鈍化していると論じた。



サーチナニュース 2015-07-01 06:00
http://biz.searchina.net/id/1579699?page=1

売れる日系車、売れぬ韓国車
・・・中国自動車市場で明暗=香港メディア

 香港メディアの鳳凰網は6月26日、2015年上半期における中国の自動車市場を総括する記事を掲載し、日系車の販売が伸びる一方で、韓国車は販売が伸び悩んだと伝えた。

 記事は、2015年上半期における中国の自動車市場は全体的に販売が伸び悩み、減速傾向にあることを指摘する一方で、「日系車の販売は徐々に伸びてきている」と伝え、市場全体の傾向と相反していると指摘した。

 続けて、日系ブランドの販売は「すべてが一様に好調というわけではない」とし、特にホンダの販売が好調だったことを指摘。
 15年1-5月の販売台数は前年比31.3%増と大幅な伸びを示したことを紹介したほか、マツダも5月は前年比42.1%増になったことを紹介した。

 一方で、韓国ブランドの販売は1月から4月までは好調だったとしながらも、5月に「急減した」と伝え、特に北京現代の販売が減少したことが韓国ブランドとしての急落につながったと論じた。
 また、北京現代のシェアは1月から下落傾向にあったと伝え、1月の販売台数は前年同月比10%減だったことを指摘した。

 続けて記事は、中国の自動車市場が減速傾向にありながらも、日系ブランドの販売が好調である背景について「2つの要因がある」と伝え、
1つは「これまで日系ブランドの販売の足を引っ張っていた要素の影響が薄れてきたこと」、
さらにもう1つは「日系ブランドの新車投入のペースが上がり、市場の動きについていけるようになったこと」を挙げた。

 さらに、09年から14年にかけて、リコール問題や日中関係の冷え込み、東日本大震災による影響など複数の理由で日系ブランドは中国自動車市場でシェアを落としてきたとしつつも、こうした要素の影響が薄れていると指摘。
 事実、2011年より前の中国自動車市場においては日系ブランドは国別でトップシェアだったとし、日中関係の改善や中国市場への新車投入ペースの向上を背景に、日系車の販売が好調だと論じた。



レコードチャイナ 配信日時:2015年7月13日(月) 6時40分
http://www.recordchina.co.jp/a113749.html

韓国車が急に売れなくなった!
一体何が起こったのか?―中国メディア

 2015年7月10日、中国メディア・経済観察網によると、中国市場で人気を博していた韓国メーカーの自動車の勢いが今年、突然失速した。

 「数カ月前の売れ行きは好調だったが、一夜にして売れなくなった印象」
と語るのは北京現代自動車の販売員。
 今年5月、韓国車の売上台数は12万9000台で、前月比より9.8%下降した。
 半年間の自動車市場全体を見ると、中国市場における販売台数も同じく下がっており、15年来初となるマイナス成長だ。
 しかし、状況が異なるのは、今最も人気のSUV市場である。
 1~5月、韓国車のSUV販売台数は累計16万7400台で、前年同期比2.9%増とわずかに上昇したが、SUV市場全体の成長率36.7%にははるかに及ばない。
 市場シェアも14.9%から11.2%に減少した。

 ある業界関係者は、
 「SUV領域で判断ミスし、新車の発売スピードが遅れたことが韓国車の失敗の原因」
と語る。
 この状況下、北京現代自動車は販売価格を数万元落とし、新型車の発売を開始した。
 しかし、値下げの効果は薄く、韓国車が最終的に保守できるのは小型自動車市場のみだ。
 例えば1~5月、北京現代Vernaの販売台数は9万台を超え、販売台数ランキングで第1位。
 市場シェアは10.2%となり、フォルクスワーゲンのpoloさえも抜いた。
 しかし、ミドル・ハイエンドクラス市場では販売台数を大幅に下げている。

 業界関係者は、
 「韓国車にはハイエンドクラスは造れない、販売台数のみを追い求めた結果」
とし、売上不振は長期にわたり潜在していた問題が爆発した形となったものだと見ている。
 自動車市況が減速する中、上位ブランドも価格戦を繰り広げている。
 「韓国車は、市場で波乱が起きると最も影響を受けやすい。
 上には強力な合資ブランド、下には中国オリジナルブランドの脅威がある」
という。

 さらに、
 「ここ2年、中国のオリジナルブランドはすでに韓国系自動車のレベルに達している」
と指摘する声もある。
 国際消費者調査機構J.D.Powerのレポートによると、2015年、国産オリジナルブランドを購入した消費者の同ブランドのリピート率は11%にまで上昇し、3年連続で増加している。
 その一方で、他国ブランドのリピート率は下がっている。

 将来的に中国オリジナルブランドの成長は真っ先に韓国車の市場シェアを奪い、
 中国自動車市場の低迷、及び消費者の購入ポイントの変化に伴い、中国ブランドは外資ブランドとの距離を縮めていくとみられる。



サーチナニュース  2015/06/23(火) 11:14
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0623&f=business_0623_035.shtml
中国自動車市場で販売台数減少の韓国・現代自
・・・減産実施へ=中国メディア

 中国メディアの愛〓汽車(〓は「上」の下に「下」)は17日、2015年5月における中国自動車市場での現代自動車の販売台数は8万22台にとどまり、前年同月比12.1%減となったことを紹介し、
 販売台数の減少に対応するため現代自動車は中国での減産を行うと報じた。

 記事は、現代自動車の15年1-5月の累計販売台数は前年同期比3.5%減の45万台にとどまったことを紹介し、新車販売台数が減少していることを背景に、現代自動車グループは中国や韓国などの市場で減産を行う方針だと紹介した。

 続けて、現代側の発表として、
 現代自動車はすでに韓国牙山工場の生産能力を25%削減したと伝えたほか、
 起亜自動車も6月から中国国内の工場での作業時間を削減した
と紹介。
 さらに、現代グループは需要に応じて工場の生産を調整すると発表し、15年第1四半期は営業利益が低下したため生産コストの削減を進めると発表したことを紹介した。

 そのほか、日本円の為替レートがウォンに対して下落していることも「現代自動車グループにとっては大きな問題」となっていることを指摘し、
 現代自動車グループは輸出において「日本車による攻勢」という試練に直面していると伝え、
 すでに世界での販売台数が減少傾向にあることを指摘。

 また、15年1-5月における中国自動車市場の市況についても
 「乗用車の販売台数が落ち込んできている」
と伝え、自動車市場全体が低迷しつつあるなか、現代自動車が中高級車の販売目標台数をクリアできるかが大きな課題となっていると論じた。



レコードチャイナ 配信日時:2015年7月17日(金) 9時8分
http://www.recordchina.co.jp/a114199.html

コスパの優勢を失いつつある韓国車、
このままでは「日本や欧米の自動車に対抗すらできなくなる」―中国紙

 2015年7月16日、中国・信息時報は
 「コストパフォーマンスの優勢を失う韓国車、安さだけでは消費者を引き付けられない
と題し、韓国車について伝えた。

 かつて、中国の消費者は韓国車に対して、「コストパフォーマンスが良い」というイメージを抱いていたが、日本車との価格差が縮まり、コストパフォーマンスの良さという優勢を失いつつある。

 普通乗用車で見ると、日本車と同じ価格帯の韓国車は燃費で遠く及ばない車種もある。
 韓国車がコストパフォーマンスの良さを失えば、普通乗用車市場で優勢を失ったことに等しく、ブランド力や品質、安定性などにおいて日本や欧米の自動車に対抗すらできなくなる。

 新たな優勢をつくり上げない以上、韓国車がコストパフォーマンスの良さをアピールしても、中国の消費者から注目を集めることはないだろう。



レコードチャイナ 配信日時:2015年8月7日(金) 2時45分
http://www.recordchina.co.jp/a115848.html

現代自動車が中国市場で大失速、販売台数が4カ月で半減
=「最初から適正価格で売れよ」
「チャイナショックの前触れか?」―韓国ネット

 2015年8月5日、韓国・毎日経済は、現代自動車の販売量が中国市場で半減し、値下げ攻勢に出ている現状を伝えた。

 現代自動車によると、7月の現代自動車中国工場の販売実績は5万4160台にとどまった。
 3月には10万台を超えたが、
 4月は9万台、
 5月は8万台、
 6月は6万台
 7月は5万台
と下降線をたどり、 4カ月で販売実績がほぼ半減した。

 工場稼働率も、第1四半期は107%を維持していたが、第2四半期には88%まで落ち込んだ。
 現代自動車は販売不振への対策として、中国で生産された一部の車種の価格を先月末から10%ほど引き下げている。
 報道は、
 「今回の値下げは、在庫として売れ残ってしまうことを懸念したためとみられる」
と分析している。



レコードチャイナ 配信日時:2015年7月14日(火) 19時10分
http://www.recordchina.co.jp/a113740.html

中国の自動車市場は歴史的なターニングポイントを迎えている―独専門家

 2015年7月9日、仏ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は、「中国の自動車市場は歴史的なターニングポイントを迎えた」とするドイツの専門家のコメントを伝えた。

 近年、ドイツをはじめとする西側の自動車メーカーにとって、中国は「天国」とも言える市場だったが、最近は初の衰弱化現象が現れている。
 販売は停滞、縮小し、ドイツの自動車専門家は「中国の自動車市場はターニングポイントを迎えた」との見方を示す。

 中国に長期にわたって滞在したというこの専門家は
 「市場成長がこれまでの力強い伸びから減速しつつある」
と述べ、一例としてフォルクスワーゲンの販売が縮小し、異例の不況を経験していると説明。
 その上で、
 「現在の問題は、これが一時的なものなのか、それとも長期的な現象なのかという点だ」
と指摘した。

 このほか、独紙ハンデルスブラットも
 「ドイツの自動車企業は中国で時代の転換に直面している」
と報じ、
 「中国には大都市の自動車台数の増加を抑えようとする考えがある。
 フォルクスワーゲンのような状況がアウディやBMWにも起きている」
 「中国市場が参入者に変化への急速な適応を求めている」
と伝えた。



サーチナニュース 2015/07/18(土) 14:16
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0718&f=business_0718_010.shtml

マツダの代名詞が好例!
・・・独自技術のブランディング=中国メディア

●写真は中国汽車網の14日付報道の画面キャプチャ

 中国メディアの中国汽車網は14日、世界の自動車メーカーは自社独自の技術に対して独自の名前を冠することで技術のブランディングを行っていることを指摘する一方、
 「中国の自主ブランドメーカーは基幹技術を持たず、独自の技術も開発できていない」
と論じる記事を掲載した。

 記事は、マツダの「SKYACTIV TECHNOLOGY(スカイアクティブ・テクノロジー)」を例として挙げ、中国の消費者は「スカイアクティブ・テクノロジー」と聞くだけでマツダを連想できるほど、中国では認知されていることを紹介。
  さらに、消費者の心にマツダの技術力の高さを植えこむことに成功し、「マツダの代名詞」として認識させることに成功したと伝えた。

 一方、中国の一部の自主ブランドメーカーは自社独自の技術開発に取り組んでいるとしながらも、まだ大きな成果は出ていないと紹介し、
 「なぜ中国の自動車メーカーは独自技術のブランドを構築できないのか」
と嘆いた。

 さらに、中国の自動車産業は他国に比べてスタートが遅かったと指摘し、国外のメーカーの成熟した理念と経験を借りるしかなかったとしたうえで、
 「一部のメーカーはリバースエンジニアリングによって研究開発コストとリスクを低減させるという甘い汁を吸うことに慣れてしまった」
と指摘。こうした方法は短期的には成功するかも知れないとしながらも、
 「自社独自の技術を造ることなど困難であり、長期的な発展という意味では厳しい」
と論じた。

 続けて、北京航空航天大学の関係者の話として、
 「技術を生み出す工程は模倣できない」
とし、
 技術をブランド化することは「自動車ブランドを一から作るよりも難しい
とも言える」と指摘。
 中国の自主ブランドメーカーのなかにも研究開発の重要性を認識し、研究開発に力を入れる企業も存在するとしながらも
 「自社独自の技術を生み出すことは決して容易いことではない」
と論じた。



2015.7.27(月) Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44391

韓国・現代自動車、思うように進まない再生計画
中国の景気減速、古くなった製品ラインアップ、ウォン高・・・
(2015年7月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)


●新興国市場で急成長を遂げてきた現代自動車(写真:Hyundai Motor America)

 韓国の現代自動車による予想外の株主配当(2億3000万ドル)は、同社のコーポレートガバナンス(企業統治)基準をこの9カ月間批判してきた投資家への和解提案にほかならない。
 しかし、23日に発表された同社初の中間配当では、強まる減益傾向の深刻さを覆い隠すには至らなかった。

 同社は中国の景気減速で打撃を受けているうえに、古くなった製品ラインアップが大型SUV(スポーツ多目的車)の人気化から不意打ちを食らうという苦難にも見舞われている。
 現代自動車は23日、第2四半期の純利益が前年同期比で24%減ったことも明らかにした。
 アナリストの予想通りの内容で、純利益はこれで6四半期連続の前年割れとなった。

■需要に追いつけなかった数年前とは様変わり

 急激な業績の悪化は数年前とは対照的だ。
 同社は今年、本国と中国の両方の工場で減産に踏み切ったが、世界金融危機が発生した時には世界最高の成長率を誇る自動車メーカーになり、
 つい2、3年前までは需要に応えるのに苦労するほどだった。

 大和証券の調べによれば、2009年から2011年にかけて現代自動車の販売台数は約30%増加し、業界全体の伸び率(21%増)を上回っていた。
 「セダンからSUVへの需要のシフトと、新興国の経済状況の弱さを考えると、現代のセダンの強力なラインアップと新興国での強さは逆風になりつつある」。
 大和のアナリスト、チョン・ソンヨプ氏は先日公表したリポートでこう指摘している。

 この1年、原油安が進むにつれて燃費の悪いSUVの需要は急増した。
 生産量に占めるSUVの割合が比較的小さい現代自動車にとっては困った事態だ。
 実際、SUVが手薄なことは、中国と米国という世界の2大自動車市場で同社が市場シェアを着実に落としている主な要因になっている。

 現代は、上半期に中国での販売台数を8.3%減らした。
 中国では低コストの国内メーカーによる価格引き下げ圧力が強まっており、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォルクスワーゲン(VW)といった外国メーカーも積極的に価格を切り下げている。

 韓国国内市場での支配力も脅威にさらされている。
 現代の今年上半期の市場シェアは39.4%で、3年前の43.5%より小さくなった。
 欧州連合(EU)や米国との貿易協定による関税引き下げの恩恵を、消費者が享受しているのだ。

 為替相場の動きも、現代の事業環境を厳しいものにしている。
 ここ1年で円安・ウォン高が10%近く進んだことから、日本のライバル企業にはインセンティブ(販売奨励金)を引き上げたり、研究開発(R&D)費を増額したりするゆとりが生まれているからだ。

 ほとんどの主要通貨に対してウォン高が進んだために、現代が外国から持ち帰る利益は目減りしている。
 同社は自動車販売の85%以上(台数ベース)を韓国以外の国々で計上している。

■成長の原動力だった新興国の陰り

 さらに、現代のよりどころである新興国――中国、ロシア、ブラジルなど――の経済成長が鈍化していることも、同社の雲行きを怪しくしている。
 大和証券によれば、2012年には現代の販売台数の55%を新興国が占めていたが、今日では52%にとどまる。
 とりわけ痛いのが、世界で最も大きい中国自動車市場の減速だ。
 中国市場では今年上半期の乗用車販売台数を前年同期より4.8%伸ばしたが、これは6年ぶりの低い伸び率である。

 現代は、新型車の投入で販売を伸ばそうとしている。
 特に力を入れているのが、ブームに沸くSUVだ。
 同社のイ・ウォンヒ(李源熙)最高財務責任者(CFO)が23日にアナリストに語ったところによれば、再投入するSUV「ツーソン」は下半期の売り上げを押し上げる公算が大きいという。

 現代はまた、米国の消費者を取り込むためにより大型のSUVやピックアップトラックを生産することも検討している。
 米国における同社の上半期の販売台数は前年同期実績を1.8%上回っているものの、市場全体の伸び率・4.4%には遠く及ばない。

 さらに、型落ちの車を処分するために顧客への「インセンティブ」割引を27%増額した後の販売分は、利益率も著しく低くなっている。

 減益傾向が続いているために、現代自動車のここ1年間の株価パフォーマンスは、主要なグローバル自動車メーカーの中では最も低い。
 昨年9月に新本社ビル建設用地の取得に(関係会社2社とともに)10兆6000億ウォンを使うと決めて招いた株主の怒りを、さらに強める格好になっている。

 23日の中間配当発表の後、現代自動車の株価は5.3%上昇して取引を終えた。

 同社はこれ以外にも、株主の権利を守るために取締役会レベルの委員会を設置せよという株主提案を受け入れるなど、いくつかの施策を講じている。

■長期的な見通しにも警鐘

 ただ、株価は1年前の水準をまだ39%も下回っている。
 アナリストたちからも、下半期には販売成績の改善が見込まれるが株価回復の当面の原動力になりそうな材料は見当たらないとの声が上がっている。

 長期的な見通しも明るいとは言えない――。
 韓国産業研究院(KIET)のイ・ハンク研究員はこう警鐘を鳴らす。
 イ氏によれば、現代自動車は研究開発にもっとお金をかける必要がある。
 トヨタ自動車は昨年の売上高の3.7%、
 GMは同4.7%、
 VWは同5.7%
を研究開発に投じているが、
 現代は2.4%にすぎない
という。

 「現代の技術は、燃費の面や環境にやさしいクルマという面で、主要なライバルにまだかなり後れを取っている」
とイ氏は言う。
 「現在のトラブルを短期間で解決する方法は存在しない」

By Song Jung-a in Seoul
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サーチナニュース 2015/07/28(火) 11:00
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0728&f=business_0728_041.shtml

中国の自動車メーカー「世界との差」=中国メディア

 中国メディアの新浪専欄は24日、米誌フォーチュンがこのほど発表した2015年版の「フォーチュン・グローバル500」において、中国の自動車メーカー6社がランク入りしたことを紹介する一方、国外の自動車メーカーとの差はまだまだ大きいと論じた。

 記事は、フォーチュン・グローバル500には日本からはトヨタやホンダ、日産、マツダ、スズキがなどがランク入りしたとしたほか、ドイツからはフォルクスワーゲン、ダイムラー、BMWなどがランク入りしたと伝えた。

 さらに、中国は自動車の生産および販売台数で6年連続の世界一であることを指摘し、14年の生産・販売台数は世界のおよそ27%を占めたと紹介する一方、中国の自動車メーカーと世界の自動車メーカーには明らかな差があると主張した。

 続けて、
★.中国の自動車メーカーと世界の自動車メーカーの差として「利益率」を挙げ、
 フォーチュン・グローバル500にランク入りした自動車メーカーのうち、もっとも利益率が高かったのはトヨタだったと紹介。
 さらにフォルクスワーゲンも高かったとし、
 「中国の自動車メーカーには利益率が1%にも満たなかった企業もあった」
と論じた。

 さらに、フォーチュン・グローバル500にランク入りした自動車メーカーはいずれも「自社のブランドを持っている」としながらも、中国の自動車メーカーは
★.ボルボを傘下に持つ吉利汽車を除いて
 「多くが合弁会社が国外ブランドの自動車を生産・販売して稼いでいる企業だった」
と指摘。
★.上海汽車の14年における自動車販売台数は560万台に達したとしながらも、
 自主ブランドの販売台数は2-30万台
に過ぎなかったと指摘した。

 また記事は、中国の自動車メーカーはブランド力が脆弱で、その大半が中国国内が主な市場であると指摘する一方、フォーチュン・グローバル500にランク入りした自動車メーカーはいずれも国外で稼ぐことができていると指摘。
 中国からフォーチュン・グローバル500にランク入りした自動車メーカーが6社あると言えども、世界のメーカーと比較するとその差は大きいことがわかると指摘したうえで、「まだまだ努力が必要だ」と論じた。



サーチナニュース 2015-07-28 10:20
http://biz.searchina.net/id/1582981?page=1

「ゴミ自動車」を生み出す中国自動車業界=中国メディア

 中国メディア・新浪網は24日、中国の自動車業界について
  「デザイン性が悪くないのになぜゴミのような自動車が出てくるのか」
とする評論文章を掲載した。

 文章は、中国国産ブランド・凱翼(COWIN)のデザイン案がネット上に大量に出現したことを紹介。
 そのデザインについて
 「これまでの自動車ブランドが市場に出してきた実際のモデルに比べると、
 かなり時代の流れにマッチするとともに一般消費者の審美眼を満たすものになっている」
と評価。
 「今回のデザイン案にしろ、長安などの中国ブランド製品にしろ、実はデザインにおいては悪くないのだ」
とした。

 その一方で、中国自動車市場では自動車デザイン分野における「パクリ現象」が日常的になっているほか、一部の「純オリジナル」モデルは「普通の審美眼で判断することが難しい」デザインであると解説。
 さらに、さまざまな品質的問題を抱えた自動車も後を絶たず、海外の評価機関からは「ゴミ自動車」とさえ結論付けられた国産車もあったと伝えた。

 そのうえで、「ゴミ自動車」が出現する大きな原因として「研究開発力の不足がある」と指摘。
 たとえある程度の研究開発力を蓄積してきたメーカーであっても、なおも部分的なパクリ現象や、一般消費者の審美眼を満たせていないとし、市場ニーズをしっかり掴んでおらず、ニーズに合わせた製品設計できていないことが背景にあると論じた。
 また、一部のメーカーにおいては製品デザインの過程で
 経営幹部が大きな影響力を持ちすぎていることも問題点
として挙げた。

 記事は、凱翼がインターネットを通じて各業界関係者やオーナーにデザインなど製品開発の領域に参画してもらい、メーカーと消費者が交流することで消費者のニーズをより正確に掴もうという構想を持っていることを紹介。
 「最終的に実現できれば、自動車業界全体にとって進歩となるかもしれない」
とした。


『レコードチャイナ 配信日時:2015年8月2日(日) 9時16分
http://www.recordchina.co.jp/a115005.html

韓国車は「悲惨な状況」に、
縮小する中国自動車市場で販売量が3割減―韓国メディア

 2015年7月27日、中国・網易は韓国メディアの報道を引用し、
 「中国自動車メーカーにより、韓国車は悲惨な状況に」
と題した記事を掲載した。

 韓国メディア・ビジネスコリアによると、今年6月時点で、北京現代(中国・北京汽車と韓国・現代自動車の合弁会社)と東風悦達起亜(中国・東風汽車、江蘇悦達と韓国・起亜自動車の合弁会社)の販売量は、それぞれ前年同期比30.6%と26.5%の減少となった。

 このほか、ドイツ車や米国車も中国市場でのシェアが減るなど、外国車が苦戦する一方で、
 中国国産車はSUV車の好調も後押しし、市場シェアを前年の37.9%から41.5%にまで拡大した。

 韓国メディアは報道で、
 「中国の経済成長が緩やかになり、消費に変化が見られたことから、世界最大の自動車市場の中国では生産量や販売量が減退している。
 そうした中で国産車のシェア拡大に韓国は徐々に中国市場を失いつつある」
と悲観視している。





中国の盛流と陰り



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